1979~80年にテレビで放映されていたドラマ「探偵物語」(主演・松田優作)をサブスクで観ています。
松田優作さん演じる私立探偵・工藤俊作が数々の事件を解決していく物語です。
アクションシーンが少々多めですが、コミカルで思わず笑っちゃうようなシーンも結構あり、工藤俊作が数々の事件を解決する姿は痛快で、放映から40年経った今でも十分に楽しめます。
主演の松田優作さん、皆さんご存知の通り手足が長くスタイル抜群、どんな仕草でも様になっているのですが、特に走る姿は美しく思わず見入ってしまいます。また声もドスが効いていて格好良く、ドラマの放映当時は松田優作まがいの男子が蔓延ったのではないかと想像してしまいます。
松田優作さんが出演している作品は「ブラック・レイン」と「人間の証明」しか観たことがなく、勿論それらの作品での雰囲気も凄かったですが、この「探偵物語」で完全に松田優作さんの虜になり、「最も危険な遊戯」「殺人遊戯」「野獣死すべし」「家族ゲーム」「蘇る金狼」等、松田優作さん主演映画を観てみました。
「野獣死すべし」での役作りの為の逸話は有名ですが、確かにこの作品の松田優作さんの狂気さは異様でした。鑑賞後に何度もこの作品のことを思い出してしまって、何回も観たくなります。アクション映画ではないですが、「家族ゲーム」も非常に面白かったです。
先日、古本屋さんで「松田優作クロニクル」なる本も購入してみました。
こちらは没後8年に出版された本でして、生前に共演された俳優さんや女優さん、一緒にお仕事をした脚本家さんや監督さん等のインタビューが掲載されています。
松田優作さんは俳優業だけではなく、ミュージシャンとしても活躍されていました。
リリースされた各アルバムを聴いてみました。
良くも悪くも「俳優さんが片手間にやってるようなものなのかなあ」と想像して聴いてみましたが、見事に予想を裏切られました。
全てのアルバムの全曲を聴けてはおりませんが、3枚目のアルバム「HARDEST DAY」とライブ盤の「HARDEST NIGHT LIVE」は特に素晴らしいです。
いくつかの映画作品を観て多少想像はしておりましたが、関係者さんのインタビューを読む限り、やはり相当ストイックな方だったらしく、現場で揉めることが多かったそうです。なので、当時はめんどくさがっていた関係者も多かったそう。
しかし、揉めたと言っても単に大人同士の喧嘩ではなく、演技、演奏や作曲、ステージング等、作品や演出に関することには一切妥協を許さず、俳優やミュージシャンという生き方に真摯に向き合った故の衝突かと思います。
そんな映画・ドラマ・音楽問わずひたむきに自らを表現し続けた姿には非常に心打たれます。
無念にも夭折されたことを想いつつ「YOKOHAMA HONKY TONK BLUES」の歌声を聴くと感極まってしまいます。
T.K
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