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Wondershare「Filmora」にご注意ください。
2021年12月1日
当社にコピー用マスタとしてお持ち込みいただいた、中国のソフトメーカーWondershare(ワンダーシェア)「Filmora(フィモーラ)」というDVD作成ソフトで作られたと思われるDVDに不具合がありました。
当社の機器で確認した症状は、
- ○ 東芝DVDレコーダーで、約16秒で再生が止まる。音が出ない。
- ○ AIWAのDVDプレイヤーに挿入すると、「再生できません」とアラートが出る。
- ○ PCで確認すると、ボリューム名が文字化けしている(おそらく2バイト文字)。
といったところです。
さらに詳しく解析すると、
- ○ 音声がMPEG Layer Ⅱである。
- ○ 色空間がNTSC標準のSMPTE170ではなく、ITU-Rの規格になっている。
と、日本国内の一般的なプレイヤーで再生可能なNTSCの規格から外れています。
以前から「DVDmemory(DVDメモリー)」などのWondershare製ソフトで作成されたDVDでは似た不具合があり、共通しているのは、中国の一般的な放送・ビデオ規格のPALに適したDVDの設定のままフレーム数だけNTSCに合わせたと思われるずさんな初期設定が原因であるところ。業務用ならともかく、普通こんな基本的な設定は現地の規格に合わせてあるべきです。
特に「Filmora」はフリーソフトとしてダウンロードできますが、有料アップグレードしないとDVDの映像にウォーターマークが入るためうっかり購入したものの、ちゃんと再生できないという悲しい結果になりかねませんので、ご注意ください。
Y・R
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