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120分のPALテープにNTSCで収録可能な時間は
2021年10月21日
海外に住まわれていた方が、現地で買ったビデオテープに日本から持ってきたビデオカメラを使って撮影することは珍しくなかったかと思います。ヨーロッパ圏などでは日本と異なるビデオ方式のPALやSECAMが主流のため、その方式で録画可能な時間が現地のビデオカセットには表記されています。
NTSCは1秒間約30フレーム、PAL・SECAMは25フレームなので、例えばPALで120分録画可能なビデオテープにNTSCで録画すると、単純にフレーム数が多いので、120分より少ない分数しか録れないものだと思っていたのですが、どうも事情が違うようです。
VHSの標準モードの場合、NTSCのテープ速度は33.35mm/s、PALは23.39mm/s。この比率だけで計算すると、120分PALテープに収録可能なNTSCでの録画時間は120×約0.7=84分。実際には約90分録画可能です。
ところが8ミリビデオ・Hi8の場合、NTSCの速度14.345mm/sに対してPALは20.051mm/s、上記VHSと同じ場合、120×約1.4=167分。実際には約180分録画可能で、逆に長く収録できます。
このように、8ミリビデオ・Hi8の場合はPALが使われている地域で購入されたテープには標準モードで撮影されていても、記載の分数以上の映像が収録されていることがあります。当社でのダビング時は120分を超えると2枚以上のDVDに分けて収録する分割費用(120分を超えるごとに550円)が追加でかかりますので、ご注意ください。
Y・R
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