オフィシャルブログ
ヨーロッパの映画フィルムは「25コマ/秒」?
2019年11月26日
一般に映画のフィルムは1秒間に24コマですが、先日クリス・マルケル(フランスの映画監督)の『サン・ソレイユ』を観ていたら「1秒間に25コマの・・・」というフレーズが何度も出てきました。以前ドイツのファスビンダー監督の映画でやはり「1秒間25コマ」というナレーションの字幕が出てきて気になっていたのですが、どうもヨーロッパでは実際に25コマで映画が制作されることがあるそうです。あくまで主流は24コマですが。
ヨーロッパの放送方式はほとんどPALもしくはSECAMで、1秒間に25コマです。あちらのテレビ制作プロダクションなどが映画制作する際に、テレビ放送を前提として25コマで撮影することがあり、劇場の映写機もそれに対応して24/25コマどちらにも切り替えられるようです。
ファスビンダーはテレビ放送用の作品も多い人だったので、25コマで撮ることも多かったのかもしれません。ドキュメンタリーというかエッセイ的な映画作家といった感じのマルケルもそうかもしれませんが、映画館で大規模興行の見込めないタイプの映画だとテレビ放送(のちにはVHSなどのソフト)も重要な収入源だったと思います。
Y・R
« 早かったり遅かったり・・・ | 記事一覧 | 映画「カメラを止めるな!」 » |