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自然主義
2019年02月6日
エミール・ゾラの「居酒屋」という小説を読んでいます。
19世紀フランスを舞台にした貧困層の物語です。自然主義文学の金字塔とか言われているだけあり、ハッピーなことは起こらず、主人公やその周りの人々がひたすらズブズブと堕落していく様はなかなか圧倒されます。
誇張をせず、当時の人々のありのままの日常を描写することが自然主義文学の特徴みたいです。
当時の貴族が主人公の華やかなロマン的な物語に対し、当時の貧困層の人々の生活を表現することで、当時の政府や富裕層に反発したという背景も聞いたことがあるような。
同じフランスの小説ですと「椿姫」を読んだことがあります。
恐らく舞台となっている時代もあまり変わらないと思いますが、登場人物の生活レベルと話の内容が真逆でとても面白いです。
蛇足ですが、物語中に描写されている当時のフランスの情景や人々がお酒に溺れていく様はストロング系のお酒が流行っている今の日本になんだかちょっと似ているなあ、なんて思いました。
T.K
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