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32ビットフロート録音
2022年12月6日
当社では撮影から携わるお仕事がいくつかあって、その際に怖いもののひとつが「音の歪み」です。学校など音響設備のない会場ではマイクを立てて録音するのですが、本番でリハより大きな音が出たときはビクーっとします。安全パイでゲイン低めに録ると、今度はノイズなど気になる場合があります。
この1年ほどで32ビットフロート対応のフィールドレコーダーが比較的手に入れやすい価格で発売され、実際売れているようです。CD音質の16Bitやより高音質の24Bit録音は今では当たり前になりましたが、ビット数が高くなるほどダイナミックレンジ(音の最小と最大の差)が広く、かつフロートつまり浮動小数点数ゆえに・・・数学がわからない私にはここがよく理解できないのですが、とにかく32ビットフロートは膨大なダイナミックレンジで記録できるため、入力上限を超えない限り(つまり0dBをオーバーしても)クリップせず、かつ低い音量でも解像度を保てるらしい。
めちゃめちゃありがたい!と思うのですが、これまでの技術では歪んでしまうような大音量が急に来たら耳がイカれてしまいますので、最終的には整音して16bitまたは24bit相当のダイナミックレンジにおさめねばならず、ポスプロに負担がかかってしまいます。となると現場での調整が不要、とまでは行かなそうです。
とはいえ、最悪の事態を考えると保険としては気になるところです。
Y・R
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