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嗜好
2018年04月19日
新人のT.Kです。
徳田秋声の"黴"を読みました。
旧字体の小説は読んだことがなかったので最初は不安でしたが、意外とスイスイ読めました。
売れない作家・笹村と、現代で言うお手伝いさん・お銀を中心とした話なのですが、
話のヤマやオチ等がこれと言って無く、眈々と進んで行き、"黴"臭い雰囲気が作品中漂っていました。
そういえば、今年の年始に読んだ佐藤春夫の"田園の憂鬱"もこのような淡々としてジメジメした雰囲気だったなあ、と思い出しました。
昔はストーリーがある話じゃないと読めなかったですが、最近はこういった小説、もしくは散文詩の雰囲気をちょっとずつ楽しめるようになりました。
本の嗜好の変化に気付いた昨今です。
T.K
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