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芝居小屋の魅力
2016年05月16日
先日、スーパーカブで遠乗りがてら、兵庫県の出石に行ってきました。県北部のいわゆる但馬地方の城下町です。江戸時代から明治期の建造物がよく残っていて、風情のある「小京都」のひとつです。ゴールデンウィークの期間中だったので、大変な人出でした。
一番印象的だったのが、「永楽館」という劇場。明治期に建造され、昭和30年代に廃業した芝居小屋を改修したところで、「半沢直樹」や大河ドラマなどでもおなじみの片岡愛之助さんが毎年歌舞伎を公演したり、落語の寄席などが行われています。このような芝居小屋が現存しているのは、近畿では唯一だそうです。
桟敷の両壁には廃業時に掲げられていた地元商店などの看板が掲げられていたり、廊下に水銀灯のような形状の日本酒の宣伝灯があったりと、昭和の雰囲気が匂うようです。興行の無い一般公開時は、桟敷だけでなく舞台に上がって裏なども見学でき、地下の廻り舞台やセリの大掛かりな仕掛けも間近に見ることができますので、劇場の中をぐるぐる巡るだけでも飽きません。
大都市から遠い地方の町や村では、テレビが普及する以前はこういった芝居小屋が視聴覚メディアの最前線だったのかもしれません。映画の興行なども行われていたようです。
ほんとうはCMなどでも有名になった竹田城や、城崎温泉のある豊岡(かばんの産地としても知られます)などにも足を伸ばしたかったのですが、途中でタイヤがパンクして大幅にタイムロスしてしまい行けなかったので、また今度じっくりと但馬地方を巡ってみたいと思います。
Y・R
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